事例問題:SNSで陰部の写真を送ったら大変なことに
事例
相談者:
氏名 藤原拓海(仮名)
年齢 17歳
性別 男性
職業 高校生
相談内容:
はじめまして。藤原拓海と申します。今回は、Twitterで起こしたトラブルについて、法的な助言をいただきたく、ご連絡させていただきました。
実は、ついこの間のことなんですが、ちょっとした出来心で、Twitter上で「#裏アカ女子」というハッシュタグを使って検索し、その結果表示された方に、軽率にも私の陰部の写真をダイレクトメッセージで送ってしまいました。そのときは、裏アカウントっていうのは性的な目的で使ってるものだとばかり思っていて…。完全に僕の勘違いで、間違いなくやっちゃいけないことをしたんです。
僕がなんでこんなトラブルを起こしちゃったのか、その背景を話しますね。
まず、僕は普通の高校生で、特別変わったことはしてないと思ってたんです。友達と遊んだり、勉強したり、部活にも入ってました。でも、最近の僕はちょっと孤独を感じていて、人とのつながりが薄れていくような気がしていました。
そんな中で、インターネットとかSNSはすごく大きな存在で、僕にとってはちょっとした逃避場所みたいになってたんですよね。友達とのリアルな関係よりも、ネット上のつながりの方が楽で、安全だと感じてました。だから、Twitterとかもけっこう使ってたんです。
あの日は、なんとなく寂しさを感じていて、何か刺激が欲しかったんですよ。それで、何気なくTwitterで「#裏アカ女子」と検索してみたんです。僕の中では、裏アカっていうのはちょっと大胆なことをしてる人たちが使ってるものだと思い込んでました。
で、つい、その流れで陰部の写真を送っちゃったんです。完全に衝動的な行動で、その時は全然考えてなかったですね。でも、すぐに「これはマズい」と気づきました。相手からの反応を見て、本当にどうしようもないことをしてしまったって実感しました。
結局、僕はただの高校生で、SNSとかでも無責任なことをしていいわけじゃないんだって、この件で痛感しました。自分の行動が他人にどう影響するか、もっとちゃんと考えないといけないですよね。反省してます。
その方からは、法的措置を取るとの連絡がありました。僕もすぐに謝罪をしましたが、示談金として3万円を請求されたんです。ただ、僕、まだ学生で、しかもPayPayでの本人確認が完了していなくて、支払い手段がないんです。この場合、どう対応すればいいんでしょうか?示談金を支払えない場合、どのような事態になるんでしょうか。
それと、Twitterアカウントを削除してこの件を無視するのがベストな対処方法なのか、それともちゃんと対応すべきなのか、正直どうしたらいいのかわからなくて…。
今回のことで、本当に自分の軽率な行動を反省しています。もちろん、これからは二度とこんなことはしません。それに、僕と相手の方、どちらも未成年なんです。相手の方は僕より少し年上ですけど。
最後に、こうしたケースで警察が介入することはあるのでしょうか?本当に心配で…。
この度は、お忙しいところをお邪魔し、申し訳ございません。でも、どうか僕の相談に乗っていただけたらと思います。ご返信を心待ちにしております。
状況の整理
藤原さんが現在置かれている状況は以下の通りです。彼はこの問題をどのように解決すべきか、また今後の行動について深く考えている状態です。
- 行為: Twitterで、自分の陰部の写真を見知らぬ女性に送信。
- 動機: 出来心で行動。裏アカウントが性的な目的で使われるものと誤解。
- 結果: 写真を受け取った相手から法的措置の可能性に直面。
- 示談金請求: 相手から示談金として1万円を請求される。
- 経済的困難: 支払い能力に問題があり、示談金を支払えない状況。
- 法的不安: 示談金の未払いや警察の介入に関する不安。
- 年齢: 両者とも未成年。
- 自覚と反省: 行為の不適切さを認識し、反省している。
それでは、検討を進めていきましょう。
児童ポルノ提供罪の成立について
未成年である質問者様がご自身の私的な写真を他者(1人だけ)に送信されたとのことですが、この行為は法的に重要な意味を持ちます。未成年者は児童ポルノ禁止法の定義における「児童」に該当し、その写真は法律上「児童ポルノ」と見なされる可能性があります。これを他人に送信する行為は、法律上「提供」と解釈され、児童ポルノ提供罪の成立が考えられます。
児童ポルノに分類される画像を他人に送る行為は、送信者の年齢に関わらず違法とされています。ご自身が撮影した写真であっても、これは法的に児童ポルノとして扱われることがあります。これがどのように理解されるかは、状況や警察の判断に依存しますが、単に写真を送っただけでは、警察が介入する可能性は低いかもしれません。特に、写真が明らかに児童ポルノであると断定できる状況ではない場合、不特定または多数に画像を送付したなどの事情がない限り、警察が動く可能性はさらに低くなります。
また、藤原さんは今後このような行為をしないと反省されているため、現段階で大きな問題に発展する可能性は低いと考えられます。
未成年同士の示談は危険
相手方も未成年であることを踏まえると、示談には法定代理人の同意が必要です。未成年者同士の示談は、さらなるトラブルを引き起こす可能性があるため注意が必要です。示談金を支払った後に更なる請求があった場合、どのように対処するかも考慮する必要があります。通常、示談書を作成して今後のリスクを排除することが望ましいですが、見知らぬ未成年者同士の場合、その実施は困難です。
最後に、この件が深刻な問題に発展する恐れがある場合は、藤原さんの保護者に相談することを強くお勧めします。
インターネット・SNSでのトラブルはお任せください
永真法律事務所では、上記のようなSNS・インターネット上でのトラブルに関するご相談も承っています。怖いな、おかしいなと思うことがあったら、いつでもご相談ください。
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